お問い合わせを頂いたのは、外壁の塗り替え工事でした。
お伺いして、話を聞くと雨漏りを止めるために外壁を塗り替える
工事業者を探している事を聞きました。

そもそもは某ホームセンターで相談した所、「塗装で雨漏りを止める」と
お客様に提案した事が始まりのようです。
その後、数社から塗装の見積もりを取り、私に声がかかったようです。

塗り替えが目的でなく雨漏りを止める事が目的であることをヒアリングで
確認して、目視で雨漏りの原因を調べました。

赤の矢印の位置ですが出窓の下端(壁)の方がサッシより外に出ていて
壁が水を受ける状態になっている事が原因です。構造的な問題を解決しなければ、
塗装では雨漏りが止まらない事を、お客様に伝えました。

参照:サッシの雨漏り (関連記事)

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(後日、垂れ壁を剥がすと他の木部より、水が廻り黒くなっている事を確認。)

私自身はブログで繰り返し話しをしていますが・・・ 
一定の条件が合わなければ塗装で雨漏りを止める事は非常に困難です。
たぶん・・・塗装で雨漏りが止まるなどの誤解は、塗料の樹脂に防水性あるため
防水性=雨漏りが止まると考えるようです。

仮に、防水材としてJIS規格に適合した材料を壁に塗ったとしても
防水材が劣化すると、雨漏りが再発します。
なので、根本的な元を絶たねば雨漏り修理をした事にはなりません。

もちろん、お客様の事情で延命の措置で良いというのであれば、別ですが
まずは、正確な情報を伝え修理の内容や方法論を、お話する必要があります。

結果的に私の提案が受け入れられ、雨漏り修理をおこなう事になりましたが
以外に、この修理の収まりが難しかった。・・・(笑

出窓サッシの下は部屋内では収納スペース(垂れ壁)になっており
雨仕舞から考えると収納スペースが邪魔になります。(赤の矢印)
ですが・・・お客様の意向は「収納スーペースは残したい。」(^^)

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さらに、収納スペース(垂れ壁)より大きいサッシの規格が無く
形状も30年前とは随分違うので、現状の状態で雨仕舞を考えるには
無理があり、どうしたものかと・・・結構悩みました。(^^:)

 本当は「収納スペースをあきらめてください。」と言いたいところでしたが
知恵を絞るに絞って雨仕舞を有効にして・・・出窓サッシから
普通のサッシ窓に変更して収納スペースを残す工事を提案をしました。

 この施工方法により、サッシを収納スペース(垂れ壁)より外に出すことが出来
なおかつ、雨仕舞の良い外壁を形成できる事で一件落着です。(^^)

 余談ですが、お客様の家の玄関から車の荷物を出し入れできる所まで
凄く~~はなれています。(^^)  でぇ、どれぐらい離れているかというと・・・

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 車から、階段を20mぐらい下りて・・・

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 今度は、20mぐらい坂を上り・・・

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 川の横を歩いて現場に到着する。
一つ忘れ物をすると・・・ため息がでたりして・・・。(笑
ただ、お客様のお家に住んでいる80過ぎのお母さんが
毎日、この坂を登ったり下ったりと元気に過ごされています。

私の母親と比べても、とても元気です。
この坂を毎日登る事で足腰が鍛えられるのだと思います。
母も、少し歩くなどの運動をすると良いと思うのですが・・・
話しても無理だろうなぁ・・・(笑