サイディング壁(一次防水)のシーリング(コーキング)が破損すると
壁の中に雨水が浸入して雨漏りになるのではと、心配されますが
壁の内部には、透湿防水シート(二次防水)が張ってあり、
雨水を排出する仕組みになっています。

  IMG_2193サイディング

でぇ、ここまでは建築に携わる方なら一般的に知っている事ですが、この数年
問題になりはじめた、あまり知られていない話題に触れてお話しいたします。(^^)
上の写真で白い透湿防水シート(防水紙)の上に取り付けられているのが、胴縁
(木材の下地材)です。

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                       写真1  (胴縁腐食:参照)

でもって、この胴縁に釘や金物でサイディングを固定していきます。
なので、長い期間、雨水の浸入で胴縁が腐食するとサイディングが剥がれたり・
破損する可能性があります。(写真1)

そこで、シーリングが破損して雨水が胴縁を濡らしても
腐食しにくいように、胴縁に防腐剤入り、防腐注入胴縁を使用する
ようになりました。

 手抜きが多いなど色々言われる建築業界ですが、お客様に喜んで
もらえるよう、まじめに取り組んでいる方も大勢います。(^^)

でぇ、何が言いたいかというと・・・

最近になって、防腐注入胴縁に問題がある可能性が出てきました。
それは、防腐剤と透湿防水シートの 相性が悪い事が解ってきたからです。

えっ、・・・て感じでしょ。(^^:)

 住む方の10年後のメンテナンスを考え
通常より高くつく、防腐注入胴縁を使った事が仇になるなんて・・・
という話です。では、防腐剤のなにが問題があるかというと

出来るだけ解りやすく・・・専門的な話に突入・・・(^^)

防腐剤の成分だけでは、木部の中に浸透しにくいようです。
なので、防腐剤の中にA材(色々あるのでA材と表現)を練り込んでいます。
A材は、木部の繊維に入ると滑りをよくする役目があり、
このA材のおかげで、防腐剤が木部の内部まで浸透します。

また、透湿防水シートは、湿気を逃がして水分は通さない性質があります。
仕組みをざっくり話すと、繊維が網目になっていて、水分だけは通さないような
構造イメージです。

ところが、シーリングが切れて、雨に濡れた防腐注入胴縁は防腐剤が
溶け出し、透湿防水シートに触れると、A材が滑りを良くして
水分を通し透湿防水シートの裏側にまわる可能性が出てきたからです。
平たくいうと、防腐剤のせいで透湿防水シートの防水性が低下します。

もっと簡単にいうと、防腐剤のせいで雨漏りの原因になる可能性がある。

当時の技術では解らない事だったので、手抜きでも何でもないのですが
ホント怖いですよね。・・・どの業界もそうですが、新しい事を試みる事で
進歩がありますが、その過程で不具合が発見されるわけです。

なので、私の場合は、新製品には手を出しません。(^^)
最低でも、2年~3年は様子を見てから使用します。

はい、かなり臆病者です。・・・(笑

まぁ、一滴の雨を止めるシビアな仕事ですから、
臆病なぐらいがちょうど良いと、ポジティブに考えています。(^^)