「塗装では雨漏りは止まりません」とホームーペジで
話していますが、お客様に質問される内容が・・・
「では、なぜ塗装が必要なのか?」と、素朴な疑問を投げかけてきます。
たぶん、ホームーペジでの・・・私の説明不足ですね。・・・(^^:)
今日は、説明不足を
補う話しですが、屋根塗装を例に挙げて説明します。
その前に、屋根の構造についてほんの少しだけ触れておきます。
屋根材を1次防水と考えると
その下のルーフィングを2次防水と考えます。
屋根材の下に雨水が流下してもルーフイングがあり、
雨水がルーフィングを突破し、野地板に達すると雨漏りになります。
また、屋根材の下に流れ込んだ雨水(ルーフィングの上)はケラバ・
屋根材の重なり部分・唐草等の位置から排出されるシステムを雨仕舞と呼びます。
屋根を塗り替える職人さんならこれくらいは知っているだろうと
一般の人は思うでしょうが・・・以外に専門職に分かれたジャンルは知らないもの・・・
どうかすると、建設会社の管理も良く知らなかったりする。
たとえば
今年の8月末、京都のある高校の体育館の屋根を
以前から雨漏りが止まらないという事で現場確認に行ったところ
修理をしたという建築会社が、雨水の出口を防水テープで止水していた。
え~~~~⁉
端から端まで全ての隙間を
シーリングと防水テープでふさいでいる。
努力の跡はよくわかるのですが、間違った方向に進んだようだ。・・・(^^:)
それに、防水テープはルーフィングと同じ下地材なので
太陽の紫外線ににさらされると・・あっという間に劣化して破断します。
なので、破断した所から雨水が流下したのでしょう。・・更に雨漏りがひどくなったとか・・・
学校側がこの事を
建築会社に話すと「弊社ではこれ以上は対応できません。」と投げ出したようです。
気の毒には思うのだが・・・真夏に屋根の上に登るのもなんだし・・・
おまけに・・・あまりにひどい処理だし・・・
帰りてぇ・・・(笑
まぁ、話が反れるので、この話の続きは次回に・・・
さて、塗装で屋根の雨漏りが止まらない件ですが、
1次防水である屋根材で雨水の浸入をある程度拒んでも、1割程度はルーフイングに到達します。
ルーフイングを流下した雨水が不具合箇所に到達すると・・・浸出します。
ようするに、ルーフイングが劣化していると表面の穴を塞いでも雨漏りは止まらないのです。
「では、なぜ塗装が必要なのか?」
屋根材が劣化すると、金属屋根だと錆びて穴が開きます。
カラーベストなどは、表面の塗料が劣化するとカラーベスト自身に
雨水が吸い込む状態になります。
こうなると、下地材であるルーフイングに直接、
紫外線や雨水の影響をうけ、劣化(ルーフィング)を加速させ雨漏りの原因を作ります。
なので、ルーフィングの不具合がでると・・・塗装では雨漏りは止まらない。
ただし、雨漏りが発生していない状態であれば
塗装で屋根材を保護して、ルーフイングに負担がかからない環境を作る。
このように屋根の状況でメンテナンス方法が変わるという事です。
材料の選択や現在の屋根の状態等をよく考慮して塗り替えを考える事が望ましいと思います。
これで・・・ホームページの説明不足の補足を終わります。・・・<(_ _)>