台風後に雨漏り修理をするときの注意点
台風21号の屋根に関わる
応急処置を終えて、ようやく工事が始まってます。
これも依頼を頂いた順番なので、今から依頼を頂いても直ぐにとはいきません。
一般の方には非常に難しい
判断だとは思いますが、工事会社をあれこれと
迷っている間に他の施工がどんどん決まっていくのでかなり後回しにされがち。
たとえお付き合いのある
施工会社に依頼をしても早くて11月から12月ごろ、
今からだと・・・どこに頼んでも工事は3月ごろになると思います。
気持ちは焦ると思いますが、
応急処置さえ済ませれば安心できる工事会社に依頼をするのが一番。
怒涛の如く
工事を捌く事だけを考える工事会社に依頼をして
のちのちの不具合に頭を悩ませる話になりかねないからだ。
なので、「急がば回れ!」・・・
たぶん、今からなら
こう考えるのが正しい判断だと思いますが・・・もし施工を
依頼しているのなら以下の点を確認し協議すること。(注意:工事内容によりけり)
1.リフォーム瑕疵保険加盟店
第三者保証の瑕疵保険で
工事中の瑕疵について5年間の保証がついてきます。
この保険は施工会社が倒産しても保険会社が代わりに瑕疵保証をしてくれます。
「いや~~自社保証で10年つけますよ。」て、
言ってもよく考えること。ハウスメーカーほどの体力や人材がある
会社ならともかく、中小零細の施工会社が10年先まで存続しているか分からない。
工事に問題がある時は、おそらく5年を待たずに
不具合が出てくるもので、基本的には5年で大丈夫だと思います。
ただし、色あせやシーリング破断等の
経年劣化とは別の話なので、雨漏りなどの不具合とは一緒にしないことです。
2.屋根のカバー工法とリスク
カバー工法とは既存の
屋根の上にそのまま屋根材を施工する方法です。
屋根材の産廃費用がかからない事が
メリットといえばメリットですが、全てにおいて優れた施工方法では無い。
カバー工法に問題が生じやすい理由として
野地板(屋根下地)の状態が分からないまま、既存の屋根の上に新しく屋根を
葺き替える為、野地板が腐っている状態で、新設の屋根を施工するリスクがある。
簡単に説明すると、腐っている下地に、ビスや釘がきかない。
ことわざで言う、ぬかに釘。・・・意味は全く違う。(あくまでイメージ)・・・(笑
図:野地板・防水材(ルーフィング)の位置 写真:雨漏りによる野地板の腐食
出来れば、腐食した野地板を撤去し、補修後に、
防水材(ルーフィング)を施工し屋根材をビスや釘で固定したいところ。
ビスや釘が固定されないという事は、また強い台風で屋根が部分的に飛ばされるリスクが上がる。
なので、
「屋根に登れば傷み具合が分かる」などという
透視能力をちらつかせる、おっさんの話を本気にしてはならない。・・・(笑
3.部分補修
屋根の場所によりけりだが、基本的に15年以上過ぎている
屋根の部分補修は防水材の耐用年数が過ぎていることで お勧めできない。
(棟板金の交換等は問題が無い。ただし、下地の貫板に不具合があれば話は別)
上記の
写真(野地板腐食部分)でも分かるように緑色の防水材が
屋根材を剥がすことで簡単に傷つくリスクなど、さまざまな問題点がある。
ようするに
工事をするなら、キチッと、やり替える前提で考えることが大事。(^^)
4.棟板金
屋根の一番高い位置を棟といいますが
この位置の棟板金は通常、釘で留てあります。
板金下地の木材(貫板)が痩せて釘がスカスカの状態になるので
出来れば、この機会に釘からビスに変更してもらうのが良いと思います。
もしかしたら依頼した工事会社の方が
頑固な職人さんで・・「何十年と仕事をやってきてるけど釘で十分!」的な
話になるかもしれませんが・・・そこはやんわり ビスの変更を話してあげてください。(笑
施工依頼をしている方が
気を遣うのも変な話ですが・・・そもそも、今まで釘打ちで問題は無かった話。
あくまで、今後の
台風の規模が大きくなる可能性を想定してのことなので
「ビスでなければダメだ!」という話では無いので気をつけてください。(^^)
弊社の工事
さて、現在3軒まとめて施工している
私の現場ですが屋根材を撤去後に二次防水の施工をおこなています。
既存の屋根材にはアスベストが含まれているため、廃棄するところが限られたいます。
なので・・・
引き取ってくれる所もかぎりがあり、枚方の産廃業者まで2往復。
ほんとたいへん・・・💦
3軒のうち一件は
別の理由があり、外壁塗装の工事もすることになった。
話の流れで壁面防水のテスト施工を引き受けてもらう事になった。
数年間、じっくりと経過観察して
問題が無ければ一般のお客様にすすめることが出来る。
現状でも、まず問題は無いとは思うのだが・・石橋をたたき割る勢いで・・(笑