お家は雨漏りを放置したまま塗装をしても長持ちしません。有限会社グラス・サラは、長く住める家をコンセプトに提案できる雨漏り・防水専門店です。

外壁塗装で雨漏りが止まらない理由

7年間、雨漏りが止まらない経緯。
枚方市K様邸の雨漏り修理のお話しです。K様から問い合わせをいただき、お伺いしたのはたしか、3月の中頃だったと思う。お話によると7年間、雨漏りが止まらないとのこと。

最初は建てた業者に頼んだが何をやっても止まらない。なので、別の業者に相談すると、「屋根が原因だから屋根を塗装しょう!」しかし雨漏りは止まらず、またまた別の業者に相談すると「壁が原因なので壁を塗装しよう!」

だが、・・・
当然、小手先程度の塗装では雨漏りは止まらない。私にいわせれば小手先程度だが、その業者がいうには「一生、塗り替えなくて良い塗装」だ・・・そうである。
いやいや、すでに目地のシーリングが破断してるやん。・・・(苦笑

そもそも、「一生、塗り替えなくても良い塗装」など、メーカーが開発が出来たとしても、自分達の首を絞める商品を販売するだろうか。もし、仮にあったとしても目地のシーリング(コーキング)は建物の揺れで、いずれは破断する事から、塗り替えなくてもよい商品が出来たとしても なんの意味も持たないのである。

悪意があるのか無いのか・・・雨漏りを止めるという論点から外れ、理屈に合わない仕様を組んで・・・プロとして恥ずかしくないのだろうか?

K様は紳士的な方で支払うものは支払い、しっかりと治してほしいと訴えているのだが・・・なぜか、知識のない業者に当たってしまう。これも自己責任と言えばそれまでだが、建築を知らない人が本物のプロを見分けるには非常に困難な作業と考えられる。

私のホームページ(サイドメニュー)に
失敗しない雨漏り工事会社の選び方・簡単な見分け方で詳しく解説しているが、「自社のホームページの中で修理事例がどれだけあるか?」ここが非常に肝心なところで「雨漏りを止めます」とか「資格を持っています」などなどの営業トークやキャッチフレーズだけで決して信用してはならない。

「一級建築士なら調査・修理が出来るのでは?」と思う方もいるようだが、実は設計事務所の依頼で調査・修理をすることもしばしば、一級建築士のトータル的な知識は素晴らしいものがあり、私などは到底、足元にも及ばないが、それほど建築の中でも特殊なジャンルが雨漏りであり、厄介極まる案件である事は間違いない。

さらに、誤解が無い様にいえば、人の事をとやかくいうつもりは無いし、ましてや、他の業者はいい加減で、自分だけが凄いと自画自賛するつもりも全くない。全くないのだが・・・誰かが情報発信をしなければK様のように2度手間、3度手間の支出と無駄な時間を費やす被害が絶えないのも事実なのだ。(^^)

雨漏りの根本的な不具合

さて、今回の検証の結果から雨漏りの原因は複数の理由が絡み合ってはいるが、根本的な不具合に絞り込んで お話しをします。

 サッシの不具合と雨漏り    サッシの不具合と雨漏り
 写真1 サッシと壁の入隅(サイディング撤去後) 写真2:サッシ撤去

写真1から分かるようにサッシと壁の間に隙間がほとんどなく隙間に手が入らない事から適切な防水処理(透湿防水シート)が出来なかった事が大きな不具合の原因。少しだけ・・自画自賛になるが・・・この不具合については目視の段階で指摘しているのだ。・・・(^^)

  サッシと防水の納まり        
赤丸:防水処理後のサッシと壁の入隅

なので、屋根を塗ろうが壁を塗ろうが雨漏りは止まらないのだ。もっといえば、サイディングを張り替えても雨漏りは止まらない。
ようするに、サッシと壁の入隅の隙間をどう防水処理するかが重要なポイントになる。

まぁ、色々な方法はあるのだが、今回はシンプルにサッシのサイズを小さくしてサッシと壁の入隅の隙間を解消しようという作戦にでた。

 サッシの雨漏り   

サッシのサイズは小さくなったがサッシフィン(ツバ)と透湿防水シートの納まりは良し。また、サッシ高が以前より高くなる事で、室内からの解放感は、さほど違和感は無いようだ。(^^)

 屋根の雨漏り   

屋根の葺き替えも完了し問題のある個所はすべて終了したわけだが、実は足場を立てたのが9月19日ごろ、台風21号の爪痕も間もない時で近所の人が寄ってくる寄ってくる。

「うちの板金が・・・」とか「壁が・・・」などなど。いい加減に扱うわけにもいかず、緊急性のあるものだけ応急処置をしてあげた。(^^:)

参照:サッシの雨漏り (関連記事)

本工事もサラッとブログ内で話をしているが21号の影響で、サッシの納品が遅れる・・・でも大工さんは日にちを変更できない。おまけに天候が不安定で屋根と壁を剥がしているし、台風21号と同等か、それ以上の
台風24号
が工事中に近づいているとか。・・・台風の一報を聞いた時は顔が青ざめた。(笑

なんとか台風24号がくる数日前に施工は終了したが台風が来るまでに足場を外したかったのに、足場屋は身動きが取れない。・・・

などなど、とてもスリルのある現場だった。口にはされていないが、お客様はもっと不安だったと思う。(^^:)

うちの工事をしてくれてるアルミ笠木の職人さんがいうには、24号が21号と同等程度の破壊力で大阪を直撃したら これ以上の工事は請けれないので「1年ぐらいローソンでアルバイトをしてから、本業に復帰しよう。・・・」

などと、本気とも冗談とも取れる話をしていたわけですが・・・今回の台風被害は大阪につては大したことがなく、大事な職人さんを失わずに済んだようです。・・・・(笑

このお家のK様からの声

お客様の声(雨漏り修理)

参考:サッシの雨漏り動画

屋根塗装で雨漏りが止まらない理由

「塗装では雨漏りは止まりません」を理解するためには、屋根の構造について知る必要があります。

WS000057

屋根材を1次防水と考えると その下のルーフィングを2次防水と考えます。屋根材の下に雨水が流下してもルーフイングがあり、雨水がルーフィングを突破し、野地板に達すると雨漏りになります。

また、屋根材の下に流れ込んだ雨水(ルーフィングの上)はケラバ・屋根材の重なり部分・唐草等の位置から排出されるシステムを雨仕舞と呼びます。

屋根を塗り替える職人さんならこれくらいは知っているだろうと一般の人は思うでしょうが・・・以外に専門職に分かれたジャンルは知らないもの・・・どうかすると、建設会社の管理も良く知らなかったりする。

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 たとえば今年の8月末、京都のある高校の体育館の屋根を以前から雨漏りが止まらないという事で現場確認に行ったところ修理をしたという建築会社が、雨水の出口を防水テープで止水していた。

え~~~~⁉ws000048

端から端まで全ての隙間をシーリングと防水テープでふさいでいる。努力の跡はよくわかるのですが、間違った方向に進んだようだ。・・・(^^:) 

それに、防水テープはルーフィングと同じ下地材なので太陽の紫外線ににさらされると・・あっという間に劣化して破断します。なので、破断した所から雨水が流下したのでしょう。・・更に雨漏りがひどくなったとか・・・

学校側がこの事を建築会社に話すと「弊社ではこれ以上は対応できません。」と投げ出したようです。気の毒には思うのだが・・・真夏に屋根の上に登るのもなんだし・・・おまけに・・・あまりにひどい処理だし・・・

帰りてぇ・・・(笑

まぁ、話が反れるので、この話の続きは次回に・・・

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さて、塗装で屋根の雨漏りが止まらない件ですが、1次防水である屋根材で雨水の浸入をある程度拒んでも、1割程度はルーフイングに到達します。ルーフイングを流下した雨水が不具合箇所に到達すると・・・浸出します。ようするに、ルーフイングが劣化していると表面の穴を塞いでも雨漏りは止まらないのです。

 「では、なぜ塗装が必要なのか?」

 屋根材が劣化すると、金属屋根だと錆びて穴が開きます。カラーベストなどは、表面の塗料が劣化するとカラーベスト自身に雨水が吸い込む状態になります。こうなると、下地材であるルーフイングに直接、
紫外線や雨水の影響をうけ、劣化(ルーフィング)を加速させ雨漏りの原因を作ります。なので、ルーフィングの不具合がでると・・・塗装では雨漏りは止まらない。

ただし、雨漏りが発生していない状態であれば塗装で屋根材を保護して、ルーフイングに負担がかからない環境を作る。

このように屋根の状況でメンテナンス方法が変わるという事です。材料の選択や現在の屋根の状態等をよく考慮して塗り替えを考える事が望ましいと思います。

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