雨漏りが発生すると原因は何か?費用がどのくらいかかるのか?
本当に雨漏りは止まるのか?家はだいじょうぶ?などの不安がよぎると思います。

更に、専門性が高いため建築会社や工務店は工事を避ける傾向があり、仕方なくインターネットで調べ、初めて会う人に工事を依頼すのだから不安いっぱい。

と、いったところでしょうか・・・
先日、客様から、業者を選ぶ(ネット)まで大変な労力を使って連絡をすると聞きました。

私を多くのサイトの中から選んだ理由は「かっこよかったから!!」・・・

てぇ、冗談です。・・・<(_ _)>・・・

ブログ内容を見て雨漏りに携わっている数が明らかに多い事から「経験豊富だろう」と感じたようです。
空き時間を使って、半年ほど情報を集めていたとか。
そう考えると出来るだけ期待に応えたいものです。

初めて雨漏りに遭遇すると「思わぬ出費・・・安く抑えたい!」との考えから料金オンリーの傾向になりがちですが、「雨漏りが止まらない!」など工事の失敗に繋がらない事が一番大事で止まらなければ安くても意味のない出費に終わるからです。

実際、「修理に数百万かけても雨漏りが止まらない!」もしくは再発したと悩んでいる方から相談を受け修理を請負った事もあります。

では、実際にどのような事を注意しながら発注の決断と解決をするか、私なりの見解ですが順を追ってお話します。

補修で孔(穴)を埋めるという発想は危険

シーリング(コーキング)等で疑わしい場所(部分)をバンドエイドを貼る様に孔を埋めても根本的な不具合は解決(対策)せず、状況を悪化させ結果的に多くの出費を余儀なくされる事もあります。(構造材の損傷等)

シーリングの穴埋めによる雨漏り

例えば、上の写真1はDIYでシーリング(コーキング)により雨漏りが止まったと考えていたようですが、再発したことで私に工事依頼をされました。
(DIYとは:自分で修理するので実質、無料)

屋根のパラペット(立ち上がり)を外すと合板、横架材(おうかざい)まで腐朽が進んでおり、このまま工事を進めることには問題があり、お客様と話し合った結果、構造体も修理をすることになりました。

もし、初期の段階で不具合を修理していたら横架材(構造材)まで被害が広がる事は無かったはずです。

ただ、誤解が無い様に補足するとすべての応急処置(シーリング)が失敗するというわけではありません。

雨漏り調査を行い原因を確認していれば雨水浸入の軽減措置にはなり、修理に必要な時を稼ぎ、ある程度の腐朽や劣化を抑え込めた可能性が高いと考えられます。

注意点として塗装をすれば雨漏りが止まるのかというと、そうではありません。
詳しくは最後に分かりやすく説明しているリンクを張り付けておきます。

さて、具体的に雨漏り修理とはどのように不具合を修正していくか、事例などのケースを挙げていきたいと思います。

事例1 笠木と斜壁(しゃへき)からの雨漏り

建物は築40年は経つ東大阪市N様の住宅の雨漏り修理。
浸出していた2F和室天井に点検口を作り内部を確認すると、天井裏になぜかブロックが置かれていた・・・どう考えても意味不明。┐( ̄ヘ ̄)┌

何かの拍子に天井を突き破って落ちてくる危険性もあり危ないので取りあえず撤去してから修理をすることにしました。

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天井に合板(下地)を施工して和室天井模様のクロス(張り紙)を貼って室内は完了。

注意:一般的に天井材(木目)はプリント合板を使用している事から直接クロスを貼ると天井材とクロスの密着が悪く剥離する可能性が高いのでクロス下地(合板)が必要。

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陸屋根と斜壁の棟瓦の間は空洞で、あり得ない納まりは水切り・瓦・土を撤去して、天端に木材で防水下地を施工。

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その上にFRP防水を施して斜壁の既存瓦を撤去し、瓦より軽い素材のガルバリウム鋼板に葺き替えました。

また既存瓦の下地には二次防水が無かったので今回はルーフィング(二次防水)を施工して防水性を高めました。

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ガルバリウム鋼板(斜壁)のルーフィングを陸屋根側の天端に巻き込み、鞍掛をすると笠木を取りつけると、弱点となった瓦部ももスッキリとおさまる。

これで問題は無しと言いたいところだが、そうはいかない。

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西側に隣と外壁を共有している部位がある。
この部位を納めるには隣の外壁(トタン)を外して施工する必要があるが、築40年以上は 経つ隣の壁を外すと何が起こるかわからない。

最悪、復旧できなくなる可能性もありまた西面で隣の家から雨漏りが起きると私が「壁を外して施工した事が原因ではないか?」と考える可能性すらある。

今回の雨漏りは西側の取り合いとは逆方向の東側和室天井の浸出であり、お客様にリスクを伝えて隣の壁は外さず、瓦一枚分は既存のまま残す事になった。

とはいうものの、既存の棟瓦より雨が若干でも浸入している可能性は否定できず、西側取り合い棟瓦を外し防水テープと板金で補強だけはする事にした。

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取り合いの瓦の内側にある捨て水切りは生きていたので瓦を戻して漆喰を施し、まずは問題が 無い状態に。

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正直、スッキリとした納まりではないが、お客様と近隣のトラブル原因になる事は避けた方が良いと思う。

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Before

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After

事例2 雨漏りの応急処置のリスクを考える

東大阪で雨漏りの原因調査に基づいて修理を行う事になりました。
今回は、手すりの下にある笠木・ベランダ防水の不具合・内樋(壁の内側に樋を施工し雨水を排出)を設けている事が原因、特に内樋は排出の許容範囲を越えると室内に雨水が回り込む厄介な構造です。
(赤矢印:笠木  青矢印:内樋)

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修理の提案は、手すりを撤去した上で壁を立ち上げ、立ち上げた壁からパラペットと内樋を塞ぐように屋根を施工し水の浸入(内樋に)を阻止する作戦。
簡単ではありますが、左下写真が現状の断面図で右下が修理後の断面図になります。

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10年近くシーリング(コーキング)による応急処置で雨漏りが止まらなかった事から、「根本的な解決が必要」という弊社の提案にA様も理解していただきました。

ただ、長い年数の経過から躯体の損傷が気になり、天井裏の確認のため点検口を設け出来るだけ確認を取りますが雨漏りが怖い所は実際に解体をしてみなければ内部の状況が解ら無いことです。
むろん、多少のリスクがある事はA様にも事前に伝えてはいるのですが・・・

工事が始まり、実際に笠木を外したところ、雨漏りとは反対側に位置する梁がシロアリに食われて無い事が判明しかも垂木も無い、ようするにバルコニーの床は落とし穴状態にあり、いつ崩れてもおかしくない。

A様は中古で家を購入したことから推察すると、以前のオーナーがシロアリの発生後に駆除だけして、家を売った可能性が考えられる。

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さらに、雨漏りの腐朽(ふきゅう)もかなり進行していた。この状況は雨漏り修理どころでは無く、根本的に躯体の補強工事の必要がある。

当然、現在の見積もりは雨漏りを治すものであり、躯体の修繕費は入っていない。
「まさかここまでひどいとは・・・」大幅な追加費用が発生することは間違いなく・・・

「あまりにもA様に話しにくい・・・」

かといって、このまま修理を続行するには、壁・屋根を新しく作る重量に耐えれるとは考えられない。

もし、A様に追加予算が無く苦渋の選択幅があるとしたら現在の予算内で簡単な軽減措置をとるか、もしくは、元の状態に復旧し、工事を解約するしかない。

どちらにしても雨漏りの解決には繋がらない・・・
などと考え、予想外の状況に その場で5分間ほど放心状態に陥る。・・・(笑)

心苦しいがとにかく今の状況と危険性を包み隠さず伝えました。

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結果的に、ご理解を頂き追加工事を進める事になりましたが間違いなく今年一番、神経をすり減らす工事になりました。

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Before

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After

お引渡しの日、A様に「飲んでいくか?」と勧められましたが、車なのでお断りしました。
どこかでお会いする事があれば、おごってください。(^^)

事例3 防水(バルコニーからの雨漏り)

堺市H様のお宅(築30年)を訪ね、話したところ浸入口、また、バルコニー(ベランダ)防水の修理方法も明確に指摘され、発注までの最短記録、15分程。

驚くほどの判断の速さに素朴な疑問を感じ職業を訪ねてみると、ゼネコンの設計部門で仕事をしているようで

色々な業者のホームページを読んで私の記事が正確に詳しく説明がされていたようで「問い合わせの時には ある程度決めていた」とのこと。

普段、文体が似て来るので同業者のホームページを読まないようにしています。
とはいううものの、このように告げられるとうれしいものですね。

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写真1

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写真2

さて、工事はバルコニーをFRP防水で塗布する仕様ですがその前に既存防水の剥離部(写真1)を撤去します。

撤去後この上から防水を直接施工する事は、無くカチオンフィラー(写真2)で密着性を上げること、また剥離部分を切り取った凹凸部分を平滑にするための意味で下地調整を施します。

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その上にガラスマットを施工して防水層を形成します。

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写真3

写真3の赤の矢印の位置は防水層のエンド(終わりの位置)
ここが経年劣化をすると防水の先端が浮いてきます。
これを抑える為に、エンドの位置をシルバーのアングルで固定します。

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手すりの根元にも防水材を注入して一工夫、他にも長く持つようにポイントの施工を重ねていきます。


参考動画:バルコニー(ベランダ)手すりの雨漏り原因

雨漏り修理に携わる者として

私は雨漏り110番という組織に加盟していますが、お客様に「加盟する事で、どれだけ仕事につながるの?」と尋ねられる事がありますが正直なところ、営業ツールとして使える組織でも本部から仕事が入ってくる事もありません。

また、わたし的には自身のホームページ内容を気に入って連絡をいただけるか、もしくは修理したOB客からのご紹介の方が信頼度が高い気がするし話がスムーズです。

さて、加盟店のメリットですが、調査方法や修理の仕方などノウハウの蓄積や情報交換の場だと考えるほうが良いと思います。

「それだけ?」と、思う方もいるかもしれませんが単独で膨大な専門知識を身に着けるのは至難の業、おそらく、すべての情報を調べていくと自身の事業展開どころでは無くなるはずです。

なので、110番内でゆっくりと個々の知識を共有しながら調査・修理の実践を高めていくことが加盟店としてのメリット。

時々、関西方面で110番の加盟希望の方の面接を私がする事がありますが、「わが社はリフォームを手掛けてきて雨漏りを何度も止めてきた!」

などと自負されますが、実はこの自信が曲者で100件の雨漏りのうち、難解で止まらない1件の雨漏りを止めるからプロとしての苦労があり、加盟希望の方が止めてきた雨漏りは可能性として難解な1件の雨漏りで無かっただけかもしれません。

けして頑張ってきた企業活動を否定しているわけではありませんが
たぶん・・・現状の認識で加盟しても本人が苦労するだろうと思う。

なので、本当に雨漏りに関わる覚悟のほどを加盟希望の方に問いかけてみると、残念なことに大半がホームページの集客やキャチフレーズを求めての話しで、雨漏り110番の考える難解な雨漏りを止める覚悟とは、かなり かけ離れたものと思われる。

まとめ

子供の教育費・老後の貯蓄、など色々あるとは思いますが出来れば早い段階で修理を行うのがベスト。

またあまりお勧めできませんが、先延ばししたいという事であれば最低限、雨漏り調査を実施し原因を確認後に軽減措置が出来れば施すことが必要です。

間違っても放置はしない事です。

これで雨漏り修理の話は終わりますが、もしそれ以前に工事会社について迷われる方は下記の記事に詳しくポイントを解説しているので、よろしければ読んでください。

失敗しない雨漏り工事会社の選び方