雨漏り職人とは?雨漏り110番は厳格な基準を通過した者の団体
雨漏り職人!!一般の方はこの言葉になじみは無いと思います。「へぇーそんな職業があるんだ。・・・」的な程度でしょうね。
例えば、雨漏りを止めるといえば壁に空いた穴でも埋めるイメージですが、壁内部にある二次防水(透湿防水シート・フェルト)の不具合を解消しなければ雨漏りは止まりません。
また、不具合の状態が個々の家で似ているようで、すべて違うのもこの仕事の難しさです。壁を剥がすのか切るのか?切り口の二次防水の納まりはどうするのか?など修理方法を考えます。
時には、驚くべき状態になっていたりするのですが、そこを正確に判断し適正な状態に持っていくのが雨漏り職人といったところでしょう。(^^)
このページでは、私たち雨漏り職人について説明させていただきます。
雨漏り110番とは厳格な基準を通過した者の団体
グラスサラは、厳格な基準を通過した者が加盟できる雨漏り110番の加盟店です。雨漏り診断士協会 専務理事の唐鎌 謙二代表が発足した全国に広がるネットワークです。
NPO雨漏り診断士協会認定の雨漏り診断士の取得者は2014年10月現在、全国で458名です。大阪で言えば数人程度しか雨漏り診断士を取得しているものはいません。さらに雨漏り110番本部による、厳格な基準を通過した者が雨漏り110番の会員になれます。
これだけ会員になる条件を絞り込むと、全国でも今現在40名程度と決して大きな団体ではありませんが、雨漏りに対する施工品質にこだわっている事はご理解いただけると思います。
もちろん、雨漏り診断士や110番の会員を取得していなければ、「雨漏りを直せない」と、いうわけではありませんが、屋根・壁・防水の複雑に絡む雨漏りに対し安心して工事を任せる事が出来る一つの明確な基準になると思います。
また、よく勘違いされるのが、類似名のポータルサイトやマッチングサイトと呼ばれるインターネットの仲介サービース業者の集まりではありません。
私たちは全国の雨漏り調査・修理の情報を全国組織として共有し、さらなる品質の向上を目指す雨漏り職人のネットワークグループです。
雨漏り110番 公式サイト:https://amamori110.com/
NPO法人雨漏り診断士協会:https://www.amamorishindan.com/
雨漏り110番グループ代表
発足者の唐鎌 謙二は、自分を磨く「嫌われ仕事」の法則の著者でもあり、雨漏りハンターとして数多くのメディアに取り上げられています。
2014年06月14日:心ゆさぶる 解き明かせ!雨漏りハンターへの道
2014年02月25日:週刊プレイボーイに日本一の雨漏り職人として紹介されています。
2017年12月23日: 雨漏110番技術班監修による雨漏り事件簿
雨漏り110番での私は「共に歩んでいく人材を発掘し、技術面からサポート」
個人と有限会社グラスサラを合わせると独立して20年ほどになるだろうか・・・。苦しい中、必死の思いで不動産会社・工務店と飛び込み営業をかけて形にしてきた。技術には自信があり、段々と信頼が得られるようになった。
周りがバブルが弾けその日の仕事に困っている頃、さばききれないほどの仕事が次から次に舞い込んできた。
今思えば、そこまでは我ながら死ぬ気で頑張ったと思う。イメージを一つの形に出来た事に満足をしてしまったのか、もしかすると、地元でほんの少し勢いがある事に調子に乗ったのか・・・
いずれにしても、戦略の無い経営は分相応の形に納まっていくようだ。冷静に自分を見つめ直すと、よくもまぁ、本気で「大きくなってやろう」などと思ったものだ。
井の中の蛙が、ぴったりの言葉である。(苦笑 なので、この数年は、無理をせずにマイペースに生きてきたのだが・・・
ここにきてまた、自分の中で何かが変わりはじめている。足りないものを学び、取り入れて実践していく姿勢がスローペースながら出てきた。おかげで、この数か月間、段取に追われて1日たりとも休んでいない。
有り難い事は、ありがたいのだが・・・少しだけ、しんどい・・・(笑
今回、自社とは別に、日本建新株式会社(雨漏り110番)取締役の一人として、創立株主総会に出席をした。このメンバーの中には、技術・経営・マーケティングと、私など足元にも及ばない顔ぶれがそろっている。
また、ここまでの道のりを切り開いてきた古参メンバーの方達を考えても、私などは一番末席にいて当然のように思う。強いて言えば、これから力を入れていく関西方面で、一番おじさんだという理由に過ぎない。(笑
このことから、迷いながらも取締役を引き受けたのは、唐鎌社長の人柄にある。堅実で努力を惜しむことのない姿勢、決して派手なパフォーマンスを演出する人では無いにもかかわらず、静かに多くの人を巻き込んでいく、不思議な魅力を持つ。古参メンバーが10年以上、彼と行動を共にするのも納得がいく。
私に与えられた仕事は、西日本において、共に歩んでいく人材を発掘し、技術面からサポートをする事であるが、誰でも良い訳では無い。
1.雨漏り診断士の資格を取得する事
2.雨漏り調査・修理に対し覚悟を持って向き合う事
これらを、最低限クリア出来る人材を探し出す必要がある。もちろん、加盟に前向きであれば連絡を頂きたいところだが・・・(エリアあり)
死ぬ気で働く、覚悟
ここが必要だと思うのだが、数か月休めないだけでも死にそうだし、覚悟を決める前に、温泉旅行だけは行っておきたい。・・・
出来れば豪華な温泉旅行・・・そうだ、そこで覚悟を決めよう。・・・(^^:)
もう一度、「大きくなってやろう」と取り組むのもよし。がむしゃらに頑張ってみるのもよし。覚悟を決めれば、今よりもずっと、面白い生き方が出来るかもしれない。
NPO法人雨漏り診断士協会
NPO法人雨漏り診断士協会は、雨漏りに対する正しい知識・技術・原因特定・適正な修理方法を指導するために、発足された非営利団体です。雨漏り被害を受けている一般消費者を保護・技術者の育成を目的としています。
雨漏り診断士協会より登録認定制度の試験に合格した者が雨漏り診断士です。NPO(非営利活動法人)が雨漏調査・診断の実力を証明する事もあり、試験の内容はかなりの幅広い高度な知識が必要です。
雨漏り修理に携わる者として
私は雨漏り110番という組織に加盟していますが、お客様に「加盟する事で、どれだけ仕事につながるの?」と尋ねられる事がありますが、正直なところ営業ツールとして使える組織でも本部から仕事が入ってくる有効な仕組みはありません。
では、なぜ加盟しているのかというと、加盟店のメリットは調査方法や修理方法などノウハウの蓄積や情報交換の場。「それだけ?」と、思う方もいるかもしれませんが個人で膨大な専門知識を身に着けるのは至難の業、おそらく、すべての情報を調べていくと自身の事業展開どころでは無くなるはずです。なので、110番内で知識を共有しながら調査・修理の実践を高めていくことが加盟店としてのメリットとなります。
時々、関西方面で加盟希望の面接を私がする事があり、「わが社はリフォームを手掛けてきて雨漏りを何度も止めてきた!」などと自負される方がいますが、実はこの自信が曲者です。100件の雨漏りのうち、難解で止まらない1件の雨漏りを止めるからプロであり、失礼ながら、この方が止めてきた雨漏りは難解な1件の雨漏りで無かった可能性が高い。
けして頑張ってきた企業活動を否定しているわけではありませんが、おそらく現状の認識で加盟しても本人が苦労するだろうと想像ができました。「リスクと雨漏りに関わる覚悟のほど」を問いかけてみると、残念ながら、ホームページの集客やキャチフレーズを求めての加盟店希望であり、難解な雨漏りも止める覚悟とはかけ離れたものと感じられます。
大げさだと取ら得られるかもしれませんが、この仕事は人助けぐらいの気持ちがなければ続かないと思う。もちろん、存続するための利益は必要であるが、常駐管理に近い状態で現場の数をさばけず、とうてい儲かるビジネスとはいえません。もし、集客として考えるなら数をさばける別のビジネスモデルを考えると良いと思います。
雨漏り職人と呼ぶには調査ができるかが重要
雨漏り職人といっても雨漏り修理に関わるすべての不具合を「自分で修理する!」などはありえないことで、不具合に応じて専門職に改善する仕組みを指示しながら雨漏りを止めていきます。
透湿防水シートを張るならサイディング屋さん、屋根材を張るなら屋根屋さん。不具合を訂正し、雨水を無理なく外部に排出する仕組みを考え管理すことが私たちの仕事になります。
もう一つ雨漏り職人と呼ぶには大事な作業があります。それが原因の確認調査です。入り口を間違うと出口も間違うので、調査の出来ない雨漏り職人などありえない(^^:)
実際のところ、目視の段階で大体の不具合や原因は分かるものですが
1.原因についてお客様が不安を感じる(本当かどうか?)
2.私がくる以前に他社が施工していると浸入経路が複雑になっている
3.目視で確認した不具合以外にも隠れた原因を考慮する
などの理由で基本的には再現調査をして修理ポイントを絞り込みます。時々、お問い合わせで「修理会社ですか、それとも調査会社ですか?」と質問される事がありますが、両方が出来ないと、まともな工事にはならないと思う。
たとえば、医者が手術をするのに、原因は分からないが、「怪しそうな場所があるので取り合えず手術しよう。」と言ったら驚くでしょう。・・・(笑
それよりは、この症状は検査の結果、〇×△病で手術が必要だが、「だいじょうぶ、最低限のダメージになるよう手術しよう。」と、言われるほうが安心できると思います。(^^)
同じことで、トータルで状況を把握し改善できる事がベスト。乱立するホームページで確かな業者を探し当てるコツは、調査方法より自社のホームページ内で調査・修理の事例を多く投稿していることが安心できる判断ポイントです。
あとはお客様との相性になるので、安心プラス近場だとか、もしくは説明が理にかなっている方を選ぶのも良いかもしれません。
実際の調査内容
大阪府池田市、鉄筋コンクリート造(RC)6階建の雨漏り調査。雨漏りは6F天井の2か所の和室から雨漏りが発生し、強風雨に限り雨漏り具象が確認されるとのこと。
6F直上は陸屋根(屋上)になっていて、目視で防水の表面を確認したが破断などの不具合は見当たらない。ただし、既存のシート防水の上に新たに防水が施工されている事から、防水と床スラブの密着は良好とはいえない。
また、防水立ち上がり(約30㎝)のアゴと呼ばれる部分にジャンカや苔の発生が確認され、周囲に隣接する建物が無いことから強風雨であれば 不具合箇所(アゴ)に雨水が到達する可能性が高く、状況から判断して垂直方向の散水調査も取り入れて検証をおこなう。
散水調査開始から1時間40分後に浸出が確認され、時間をおいて他の部屋からも浸出が確認された。メカニズムを考察すると、強風雨により防水層と床スラブ(コンクリートスラブ)の隙間に浸入した雨水が床スラブの表層を広がるように貫通クラックやジャンカ等から室内天井に滴下したと考えられる。
1.ジャンカ
打設時の締め固め不足や、セメントと砂利の分離でおこる現象をジャンカという。
2.スラブ
一般的には鉄筋コンクリート造の建築物において、床の荷重を支える構造床のことを指す。
■雨漏り調査事例 写真を使って浸入経路を解説
https://grasssara.jp/leaking/example/
■雨漏りの調査費用と修理費用の目安
https://grasssara.jp/leaking/leaking_price/