暑いですね。
梅雨明けを待って、屋根工事をする事にしました。…
通常なら、徐々に暑くなり8月の盆前にマックスの暑さを迎えます。
しかし今年は大雨のあと、いきなり
盆前の暑さ、体が慣れる暇も与えず、マックスを迎えています。
兵庫県尼崎市での塗り替え工事、
確かに暑いのですが日陰に入れば、まだ、ギリ我慢の出来るレベルではある
が・・・
豊中市での屋根の葺き替え工事は危険水準といってもよいかも。
とはいうものの、お客様にも雨漏りの仮止めをして随分と待たせているし、
北部の地震の影響を考えても、後にずらすと容易に入れる状態でない事から続行。(^^:)
さて、まずは、この現場の屋根材ですが
建築の改修業者の間ではチョットした有名な屋根材君。
パミールと名付けられた屋根材で、1996年から2008年に
ニ〇ハより製造され、屋根の種類は軽量スレートに分類されます。
施工後10年前後で不具合が確認されることが多く、
最近ではテレビでも報道され、現在は販売されていません。
でぇ、どう不具合があるかというと、
まずパミールが登場した背景として、屋根に
アスベスト使用が法律で禁止された時期と重なります。
「えー!アスベスト入ってるの?」と
思うでしょうが、禁止される以前は全てのメーカーに普通に入っていました。
アスベスト使用が禁止され、各メーカーがノンアスベストの屋根材を
こぞって商品化しましたが、出始め当初は少なからず層間剥離やヒビ割れ
といった不具合が発生し、クレームによる改良を重ねてきたわけですが、その中で
パミールが最も不具合のダメージが大きく、報道まで取り上げられた理由だと思います。
冬場に、層間剝離した箇所に雨水が屋根材に浸透し
凍り付いた水分が膨張する事により、さらにひび割れ等を誘発する。
まぁ、およそこんな感じで10年そこそこでボロボロになるのだという私の認識です。
この様にお客様にお話をして、さらに、
小屋裏から雨漏りが確認出来た事で屋根を葺き替える方向で話が決まりました。
注意点として
パミール(屋根材)は吸水性が激しい材料であることも
影響するのか、屋根材とルーフィングの間に水分が溜まりやすいといわれています。
この暑さにもかかわらず、
パミールを撤去するとルーフイングが濡れている事が分かります。
なので、パミールを固定している釘も錆びて劣化している事が多いと考えてください。
ここから導き出される施工方法として、
既存の屋根材の上から施工するカバー工法はNGであること。
ルーフィングは濡れているし、パミールを
固定している釘は錆びている環境で、カバー工法など
膿んでいるいる傷口にバンドエイドを貼り、傷口を悪化させるようなもの。
屋根材もルーフィングも撤去し、
野地板(コンパネ)の傷んでいる所は交換、新しく葺き替える事が望ましい。
くれぐれも、撤去費が安くつく・・・などの、金額に惑わされないことが肝心。(^^)
しかしなんですね・・・
問題の箇所を剥がして確認すると、不具合の核心にせまる。
ルーフイング(2次防水)の寸足らず・・・マジか・・・(^^:)
軒の出幅があればまだましですが、
陸屋根の立ち上がりに屋根が乗っかっている構造で、いわば軒ゼロ。
唐草まで、
あと数㎝ルーフィングを施工すれば、かなり違う。
こういう職人だから、数ある屋根材の中で
ババ抜きの様にパミールをチョイスするのかもしれん・・・(苦笑
もちろん不具合を解消して、
ルーフィングを新しく貼り、今回は、その上に断熱材(白色)を施工しました。(^^)
写真1の赤外線カメラの温度差をみると、断熱材の効果ありですね。
赤が温度が高く、青になる程温度が低いのですが、ルーフィングが70℃ほどで
白い断熱材は40℃程度、屋根材(ブルー)は50~60℃程の感じでしょうか?
まぁ、10℃の温度差あれば、
断熱材の施工効果があり、クーラーの効きもよくなるでしょう。
てかぁ、70℃もある屋根の上で、作業してる職人さんと、管理してる俺、
この過酷な環境て、どうよ・・・
良いのか悪いのか、この数日で、3㌔もやせてるし…
そういえば、仲の良い
マニアックな塗装屋の社長2人が
「パミールの廃材をくれ!」とか言ってたなぁ・・・何に使うんだろう???
あー暑い・・・
マニアックな2人が何に使うかなど・・・どうでもいいやぁー・・・(^^:)