雨漏りの保証(工事保険・自社保証・第三者保証)について
電話でのやり取りの中で、いつ頃から住まいの雨漏りに気が付いたかを確認すると「5年ほど前から雨漏りしてます。・・・」など、結構な時を経た熟成ワインのような答えが返ってくることがあります。(^^)
理由は二つあり
1.色んな業者さんに相談したが建物の雨漏りが止まらない。
2.「費用を貯めるのに時間がかかった」という内容です。
気持ちは綺麗な方で、話をしていても好意を持てる人も多いのですが・・・
あまり長い間、被害を放置すると、貯金をするより躯体の腐朽が進行し更に修理費用がかかってしまう可能性がある事から、シーリング(コーキング)等で専門家の診断で軽減措置を取っておく事が必要です。
築10年以内の住宅瑕疵担保責任保険の雨漏り修理はこちらの記事に→https://grasssara.jp/leaking/newhouse-kashi/
雨漏りによる天井の腐朽の状態(直上ベランダの不具合)
さて、1番の色々な業者に頼んだが止まらないケースは、工事保証の契約を交わしていないケースが多く、苦い経験(雨漏りが止まらない)から保証について 特に気にされるようです。
そのため、工事後の保証や工事中の保険について弊社の考えや取り組みについて、どのようなものかをお話し(記事)したいと思います。
– 目次 –
工事保険の完備
まず基本的に、あってはならない事ですが万が一の場合、物品の破損・第三者災害による怪我を負わせた場合に適用できる工事保険に加入しています。
また、職人さんが怪我をした場合でも労災保険・民間の傷害保険にも加入し、お客様にご迷惑をかけない環境を整えています。
とはいっても、工事中にケガやトラブルが起きない事が基本であり、細心の注意をはらうように心がけています。
自社保証について
自社では屋根の葺き替え・防水・塗装・雨漏り修理と多岐の内容によって異なりますが、お見積もりの段階で保証について説明させていただいています。
内容として塗装の塗り替え工事は外壁の剥離(剥がれ)について3年~5年、FRP防水 通気工法については5年の防水保証、トップコートを5年後に塗り替えて10年、屋根の葺き替え工事は野地板の張り換えまで含めた場合は10年です。
注意:第三者保証の瑕疵保険加入の場合は5年(雨水浸入)となっています。
塗装工事は雨水浸入に該当しない為、自社保証で対応しています。
「保証が切れた瞬間に不具合がおこった場合はどうしよう?」と不安になるかも知れませんが、保証が切れた瞬間に急激に悪くなる性質(例:携帯電話のバッテリー)のものではなく、経年劣化は相当な時間をかけて劣化することから、もし、事業者の不具合が原因となれば数年と持つことなく問題が発生することがほとんどです。
なので、注意事項でも触れていますが第三者保証の瑕疵保険(国土交通省認定)が5年の設定であることも妥当だといえます。
第三者保証についての説明
住宅瑕疵担保責任保険と言っても、聞きなれない言葉だと思いますが、瑕疵(かし)とは一般的に「欠陥」を意味する言葉で、その瑕疵の一つに、「雨水の浸入を防止する部分」に対し、10年間の保証を売主に義務付けています。
義務化された理由は、業者が倒産・廃業をすると交わされた自社保証も消えてしまいます。
なので、消費者保護の目的で業者が倒産・廃業しても、瑕疵について工事代金が お客様に直接支払われる、第三者保証制度が住宅瑕疵保険です。
この法律が義務化されたのが平成21年10月1日以降に引き渡しされた物件が対象で平たくいえば、これ以降の新築住宅であれば雨漏りを保険で直せるというものです。
稀に、建てた会社が倒産していて保険の契約内容を知らずに時期を逃すケースもあるようです。
1.新築住宅
新築の保険対象者となる法人格は、
・(株)日本住宅保証検査機構(JIO) ・(株)住宅あんしん保証・
・(株)ハウスジーメン
・住宅保証機構(株)
・ハウスプラス住宅保証(株)
があり、平成21年以降、家を買うときはいずれかの保険に加入する事になっています。(リフォーム瑕疵保険も同じ会社)
ちなみに弊社は、この中の幾つかの保険会社から雨漏り調査の依頼を頂き保険会社に提出する複雑な書類を数多く経験し、調査報告書の内容も解りやすく作成する事が出来ます。
2.中古住宅(既存住宅)
新築を購入する方は保険(10年保証)に入っていることで万が一雨漏りが起きた場合、保険で賄える事により、かなり軽減されます。
ですが中古住宅は、保証が義務化されていない為、すべてのリスクを背負う事になります。
ただし、不動産業者から購入する場合は宅建業法で2年間の瑕疵担保責任が不動産会社にあります。
注意:個人間取引により不動産会社が仲介をした場合は該当しません。
新築であれ中古住宅であれ一生物として選んだマイホームに不具合が生じたらショクは大きいと思いますが、それ以上に大きな買い物の後に さらなる追い金というのも大変な話。
なので、もし中古住宅を購入をする計画があれば、任意ですが既存住宅売買瑕疵保険の加入を検討されるとよいと思います。
3.リフーム瑕疵保険
リフォ-ム瑕疵保険の義務化は、ようやく検討の段階に入ったところで現状は まだ義務化はされていません。
義務化されていないのは、大きな理由ではありますが、その他の理由として
1.年会費のかかる加盟料金は会社の固定費を上げる意味のないもの。
2.ドラマのように「私、失敗しないので・・・」的な発想。
色々な考え方がありますが、私の考え方を述べれば、請け負う以上は義務化されていなくても、お客様に対する安心という意味で登録業者として加盟(株 日本住宅保証検査機構 JIO)しています。
「グラスサラは何かの理由など絶対に起こらない」と心に誓いますが 施工をさせていただけるお客様の安心感を優先して、第三者保証制度に加入しています。
基本的に加入の審査は厳しく誰でも入れない仕組みなので 加入しているだけでもかなり健全と言えます。 上手く考えられた仕組みです・・・(笑
注意事項
1)最後に瑕疵保険は雨漏りが発生し保険を使用した場合、その後の再発は保険を使用する事ができません。
なので、修理を手掛ける業者選びはホームページ等で情報を十分吟味する必要があり、修理技術の有無(知識)も問わず、安易に発注しては今後の憂いを残すことになります。
まずは、雨による水の浸入口を確認し、根拠に基づいて工事を行う事が重要なポイントといえるでしょう。
2)リフォーム工事瑕疵保険保険の対象工事は、屋根の葺き替え・壁の張り替えなどの構造リフォーム工事になります。なので、シール(コーキング)などによる簡易の補修工事には適用できません。
というのも保険加入するためには現場での施工状況を保険会社の検査員が確認し修理方法が適切であるかどうかを見極めるからです。
これは一つの考え方になりますが、第三者による修理方法の検証がされることから工事の適正を見極める安心材料の1つになります。
以上を持って弊社の保証や保険内容についての説明を終わりたいと思います。
築10年以内の住宅瑕疵担保責任保険の雨漏り修理はこちらの記事に→https://grasssara.jp/leaking/newhouse-kashi/
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