BEFORE
AFTER
公開時期 | 2016年8月 |
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現場名 | 大東市 |
工期 | 2週間 |
外壁仕様 | - |
屋根仕様 | カラーベスト葺き替え |
金額 | - |
コメント | - |
施工例 | 雨漏り修理の事例 |
施工の様子
天窓(トップライト)の雨漏りの調査にうかがいました。
正直、雨漏り診断士として天窓の設置は、お勧めできません。
と、いうのも日差しが部屋に入り明るくなるというメリットは
あるのですが、年数がたてば必ず雨漏り原因になるデメリットがあるからです。
そもそも、天窓は温暖な気候の外国からの発想で
雨の多いこの国で、屋根に開口を取る事は不向きだと思います。
もし、私の家なら確実に天窓は作らないでしょうね。(^^)
今回もそんな屋根の問題児、天窓の雨漏り調査です。
毎回の雨では漏らず、風向きにより浸出します。
以前、他社が調査を手掛けたようですが分からず、私に依頼を頂きました。
別に自慢するわけではありませんが、1時間ほどで浸入口を見つけました。(^^)
ただ、ここで終わりではありません。浸入口が1箇所とは限らないので
色々な可能性を検証する必要があります。
この検証結果から初めて、どこを直す必要があのるか、お客様に提案する事になります。
例えば、天窓のサッシそのものの不具合だとすると、屋根を貼り換えても意味が無く、
サッシを交換しなければ雨漏りは止まりません。
お客様にとっては、金額的なものが一番気になるところですが
「他社で修理をしたが雨漏りが止まらなかった。」などの話はよくあることで
あせらず、段階を踏みながら、修理を進める必要があります。
屋根(カラーベスト)の部分補修についてですが
原因が屋根の上の方にあれば、上の方だけを治おす事は可能ですが
今回は屋根の下の方に天窓があり、部分の修理は厳しいようです。
天窓廻りだけでなく屋根の片面の修理が必要になる事を伝えると、
「えっ、天窓回りの部分だけ治せないの?」てぇ、話になりますが
たしかに出来ない事はないのですが・・・
長く住む事が目的であれば、お勧めしない工事内容です。
例えば、破れたズボンの穴をミシンで縫ったとしても
穴の開いた縫い目部分が弱く、回りの生地より早く傷むはずです。
理屈的には屋根も同じことで、せっかく修理しても寿命的には長持ちしません。
なので、リスクを説明して余裕があれば、せめて屋根の片面だけでも
修理する事を進めています。ここが凄く大事な所なのですが、
理解していただくのに、これまた凄く難しい所でもあります。
今回、私のお話を分かっていただき屋根の片面を修理する事になりました。
では、どうしてNGなのかについて、お話しします。
屋根の防水紙(ルーフィング)ですが、
10年近くなるとカラーベストを外した時点で経年劣化でかなり傷んでいます。
また、ルーフィングを剥がそうとしても野地板にタッカー(釘の一種)で
固定してあり、剥がすと破けてしまいます。
職人さんによっては、
自分は今まで一度も部分補修を失敗したことが無いと言う人もいますが・・・
仕事に関しては根拠の無い自信は信用をしていません。・・・(笑
実は、他社で部分補修をした屋根の雨漏りが再発し
弊社にお問い合わせがあり、葺きなおした経験が何度もあるからです。
お客様に「 部分補修をした人に、やり直してもらったら?」と問いかけると
1度は見にきてもらったが、「また、同じことになりそうなので嫌だ」という
返事が返ってきました。
経緯は分かりませんが、中には元の修理業者に連絡もしていない人もいます。
このような経験から、1度も失敗が無いという職人さんの発言は・・・
本人が自分の失敗を知らない可能性を含むと思います。(^^)
経験豊富な人ほど慎重に判断をして、無理な施工はひかえるものです。
「怖いもの知らず」と言えばいいのか、経験が浅い人ほど腕自慢をします。
まぁ、この業界に限ってでは無いとは思いますが・・・(^^)
先々を考えると全面改修と言いたいところですが、屋根を修理するなら、せめて半面は必須です。
ルーフィングをめくり、野地板(屋根の木部下地)の状況を確認して野地板が腐っていたら
交換が必要ですが、今回はきれいな状態なので、この上から新設します。
雨漏り原因ですが
天窓の角のルーフィングの張り忘れ(赤の矢印)と
寸足らず・・・今度はしっかりと角まで巻き込みます。
ちなみに、今回のルーフィングは
野地板に接する面は片面粘着になっていて、施工時に剥がれたり、
ずれたりすることはありません。また、ルーフィングの重ね代も粘着している事から
水が少々滞留しても、部屋内に浸出する可能性を低く抑える効果があります。
さらに、捨て水切りを入れる前に天窓の立ち上がりに2重に防水テープを張ります。
普通はここまでしないので毎回、職人さんの機嫌がこの辺で悪くなってきます。(笑
本当は天窓を無くす事が家のためにも、私と職人さんの仲が良くなる方法なのですが
お客様の意向を取り入れるのも私のしごとです。(^^)
初日にカラーベストを剥がして20分ほどで主力の職人さんが、ぎっくり腰になった時は
随分と焦った。(笑 剥がした以上は、雨が降っても漏れ無い所までその日に終わらせる
必要があり、暗くなる7時頃まで作業に費やしてしまった。普段の行いが良いから終わったのか?
それとも、普段の行いが悪いから、職人さんがギックリ腰になったのかは分からないけど・・・
行いが良いから終わったのだと、そこは根拠が無くても素直に信じます。・・・(^^)