1000数百年続く、世界最古の企業といわれる建設会社と 以前、お付き合いさせていただいた頃があります。社寺(神社・お寺)の新築・塗り替え工事をさせていただいた中で、民間工事で生かせる約束ごとの1つをご紹介します。(^^)

現在、とあるご縁で、以前お付き合いのあった建設会社とは関係の無い寺の塀を塗装をしていますが、一般的な塗装見切りは指でさしている壁と巾木の取り合い(入隅)になります。 

 

ですが、社寺ではこの入隅では見切り(ライン・ダメ込み)をとりません。巾木のテープを貼ってあるあるラインの塗装見切りで施工します。たぶん、プロ目でもこれだけでは意味が解らないと思います。初めて弊社に来た職人さんは 「なに言ってんだこの人は⁇」的な顔で私を見るぐらいですから・・・(笑

 

実は壁と巾木の取り合いは、左官屋さんの施工の力加減で最もラインが歪んで見える部分です。なので、入隅でラインを取ったのでは、蛇が蛇行した様に歪んだ塗装ラインが出来てしまうわけです。見栄えが悪い・・・ましてや、左官屋さんの腕のせいにするのは更に邪道ですよね・・・(^^:)

 

そこで少しコツがあり、数ミリ手前にラインをずらして、真っ直ぐに見えるようにテープを貼って養生をします。その上で通常通りの塗装の仕上げを施工。

 

塗装が終わった養生のビニールをはずしていくと綺麗に直線に見える塗装ラインが出来上がります。 これがお付き合いさせて頂いた時の約束事の1つです。実は一般的には知らない職人さんが多いのですが、この真っ直ぐなラインが建物全体の塗装をすっきりと見せるコツなのです。

 

これは、お寺の本堂を施工した時の写真ですが金箔の柱を 通常は違う養生をおこなっています。・・・もし、民間と同じ養生をすると、100%の確率で大失敗につながります。てぇ、大失敗なんてのんきな話にもならないくらいの失敗になるかなぁ・・・(^^) まぁ!ここでは話の趣旨というか、今回のテーマからはずれるのでまたの機会にしますね。

 

建設会社が経営不振でゼネコンに吸収されてから付き合いは遠のきましたが、学ばせていただいた多くの事は 今でも生かしています。何よりも、お付き合いが出来たことに深く感謝をしています。ありがとうございました。(^^)