梅雨がようやく開け、夏本番といったところでしょうか、やっと仕事が進むと思ったら暑さでばてばて。(^^:)  今回は私の仕事についての姿勢というか、少しまじめな話になりますが、良ければお聞きください。

誰でも最初から仕事が完璧にできるわけでは無く、経験を積むことで一人前になっていく。経験が足らなければ採算度外視でも時間をかけて品質を上げる必要があり、そこには人の役にたつという気持ちが大前提、これは偽善では無く すべての仕事の本質だと昭和生まれの私は思う。・・・(^^)

さて、なぜ、このような話をするのかというと

雨漏り調査を実施したK様の雨漏りは、実は数年前から相談を受けていました。
(K様のご相談は、実家を雨漏り修理をしたのがきっかけ)

K様の家は入居当初から玄関の下駄箱付近から雨漏りが発生し、建てた建設会社がシーリング(コーキング)による応急処置等を数度にわたり施工を行ったが一向に改善されず、建設会社の保証が切れる10年目に紛争に発展しました。最終的に裁判所の調停委員、建築会社、瑕疵保険会社、K様の立会いのもと、雨漏り調査が行われるとのこと。

雨漏りの被疑箇所
写真:雨漏り浸入箇所

相談を受けたのはこのタイミング(K様の実家を雨漏り修理)で、第三者である私が出しゃばる場面ではありませんでした。

なので、アドバイスという意味で事前にK様の家に行き、目視で被疑箇所を指摘、一つは屋根と壁の取り合いである破風板のつなぎ目、もう一つは2階にある丸型換気口。

この2ヵ箇所を裁判所の調停委員が立ち会う時に検証してもらうよう助言し、K様も私の説明に納得されました。

しかし、検証に来た調査会社は上から漏れるはずがないと聞き入れず、結果的には玄関の横にある窓廻りに散水(試験水)、まったく違う箇所から浸出したにも関わらず「ここから広がったのだろう」という結論に至り、窓廻りを中心に修理が進んだようですが、当然、雨漏りは止まらない。

話の流れについては私にはよく分かりませんが、結果的に「これ以上は裁判しかないと!」調停委員がK様に伝えたようです。

K様は争いを好んでいるのでは無く、ただ静かな生活を望んでいるだけで、また、普通に考えて裁判費用を捻出するには無理がある。

なので、建設会社に修理してもらうことは諦め、私に雨漏り調査を依頼、結果、数年前に指摘した部位から浸出が確認された。

散水試験による雨漏りの再現
写真:雨漏り再現

さて、この場合、だれに、どこに問題があるのか・・・??
建設会社の雨仕舞の知識不足は致命的だと考えられますが、もし、調停委員立ち合いの元、正確に雨漏りが再現され原因個所を修理していれば雨漏りは止まっていた可能性があったはず。多くの人にとって家を購入することは大きなイベント。

そう考えると、調査会社はかなり無責任な事をしたといえる。というより、パワーボードは目地を伝って上から下まで普通に流下する事も知らなかった事になる。よく、調査会社として、務まるものだ。

これほど大きく結果を変え、人を不幸にした事を自覚しているのであろうか。大した経験や知識が無い、または、人の役に立とうとする意識の低い者が関わる仕事では無いと思う。・・・・